経済産業省 「公正な買収の在り方に関する研究会」を立ち上げました

2023年4月27日

経済産業省から、公正なM&A市場を整備することを目的に、買収提案に関する当事者の行動の在り方や、買収防衛策の在り方等について検討するため、「公正な買収の在り方に関する研究会」を立ち上げたとのこと。

https://www.meti.go.jp/press/2022/11/20221118004/20221118004.html

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/kosei_baishu/001.html

買収提案についての評価が買収者と対象会社で分かれるケース(同意なき買収や競合的な買収の場面等)を念頭に、買収を巡る両当事者にとっての予見可能性を向上させることや望ましい姿を示すこと等を通じ、企業価値を高める買収がより生じやすく(そうでないものは生じにくく)なるよう、「公正な買収の在り方に関する研究会」を設置し、買収に関する当事者の行動の在り方等についての検討を行います。

主な検討内容は次のとおり

  • 買収提案に対する当事者の行動の在り方(企業価値の向上に繋げるという観点から、対象会社の取締役会や買収者が持つべき視点、取るべき行動の整理)
  • 買収防衛策の在り方(近年の判例を踏まえた論点の整理。様々な見解のある論点についての考え方の整理)
  • その他

本件検討では、いわゆる「敵対的買収」をより中立的な表現として、”同意なき買収提案”も増えてきていますが、買収者による提案が、より企業価値向上を図る目的を伴った提案なのか、会社財産を流出させるための提案なのか及び不当な買収者に対する対抗策としての買収防衛策は、どのような場合によりふさわしいものになるか、といった上場企業の在り方に関する大きなテーマについて扱っており、今後の検討も気になるところです。